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ブルーカーボンとは…?【SDGs】

新型コロナウイルス感染が猛威を振るう中、別のウイルス「サル痘」への感染が日本でも2例確認されましたね。
私たち一人一人が、感染拡大をどう防げばよいのか、ということを考えて日々行動しましょう。

突然ですが、【ブルーカーボン】という言葉を聞いたことがありますか?

ブルーカーボン(BLUE CARBON)とは海域で吸収・貯留されている炭素のことで、
2009年に国連環境計画(UNEP)によって定義された言葉です。
陸域や海域の生物によって吸収・貯留されている炭素はこれまでグリーンカーボンと呼ばれていましたが、
最近では森林など陸域のものをグリーンカーボン、海域のものをブルーカーボンと区別するようになりました。


近年、地球上の二酸化炭素の削減を目的としたネガティブエミッション技術(NETs)としても、
ブルーカーボンは大いに着目されています。

■カーボンニュートラル実現への期待
カーボンニュートラルとは、大気中の二酸化炭素(CO2)の排出量と吸収量を等しくして、排出を実質ゼロにすることです。
急速に進む地球温暖化に対処するために、大気中の二酸化炭素排出の抑制が全世界の緊急課題となっています。
日本政府も2050年までにカーボンニュートラルを実現することを宣言しています。
ここで、優れたCO2吸収能力を持つブルーカーボンに期待が高まっています。
ブルーカーボン生態系は極めて高い二酸化炭素の吸収能力を持っており、
人類をはじめ地球上の生物が大気中に排出する二酸化炭素の約30%を吸収すると言われています。
これはグリーンカーボンを作り出す陸上の植物の吸収能力、約12%をはるかに上回る数値です。
ブルーカーボンはカーボンニュートラルの実現に大きな役割を果たします。

■ブルーカーボンを活用するメリット

・ネガティブ・エミッション
ブルーカーボンの特徴は、大気中から吸収したCO2を有機炭素化合物の形で海底に閉じ込めてしまい、再び大気中に戻さないことです。
その意味でブルーカーボンの働きはカーボンリサイクルの中で「ネガティブ・エミッション(ゼロではなくマイナスの排出)」
と位置付けられています。カーボンリサイクルとは、大気中のCO2を回収して再利用する取り組みの総称です。
・長期間、安定して貯留される
ブルーカーボンが貯留されている浅海底の泥は無酸素状態なので、ブルーカーボンはバクテリアによる分解を免れ、
数千年という長期間にわたって安定した形で貯留されます。
・ブルーカーボン生態系の自然作用によって作られる
ブルーカーボン生態系が大気中の二酸化炭素を吸収して海底に貯留するのは純粋な自然作用です。
従ってブルーカーボンを作るために人がエネルギーやコストを投入する必要は全くありません。

■ブルーカーボンの課題

・未知の要素が多い
ブルーカーボン生態系の高いCO2吸収能力が人の目に留まり、国連環境計画の報告書の中で
「ブルーカーボン」と命名されたのは2009年10月、たった12年前のことです。
従ってブルーカーボンについては、CO2の吸収量の正確な数値をはじめ、未知の事柄が沢山あります。
また、ブルーカーボンのクレジット化なども、あまり進んでいません。
・生態系の破壊が進んでいる
現在、沿岸のインフラ建設やゴミ投棄のために、ブルーカーボン生態系の破壊が急速に進んでいます。
このまま放置すると今後20年の間に完全に消失してしまう、と言われています。
・海洋の酸性化を引き起こす
大気中の二酸化炭素が海洋中に溶けると炭酸イオン(CO3 2-)と水素イオン(H+)に分かれます。
ブルーカーボン生態系が炭酸イオンを大量に吸収してしまうと、海水の水素イオン濃度が増えて海洋の酸性化が起こります。
これは海洋の生態系に悪い影響を及ぼします。

このようにメリットと課題がありますが、
自然災害の要因ともいわれている地球温暖化への対応が緊急課題となっている中、
ブルーカーボンの活用は課題を打開する有効な策になる可能性を秘めています。
ブルーカーボン生態系を保全していくことで、地球環境も改善に向かっていくことを期待したいですね。

ちなみに…
石油や石炭などの化石燃料の燃焼によって排出される炭素は「ブラウンカーボン」
すす・チリなどの燃焼に伴って排出される炭素は「ブラックカーボン」
と呼ばれています。

 

 

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